2018年10月30日火曜日

初音ミク Links Tokyo 150に行ってきた

江戸から東京へ改称してから150年を記念して2018年10月26~27日に行われた「東京150年祭」の中のイベント、「刻をあそぶ時空の旅 ~初音ミク Links Tokyo150~」についてレポートします。
記事作成日: 2018.10.29/記事更新日: 2018.10.30


刻をあそぶ時空の旅 ~初音ミク Links Tokyo150~での実際の画像
ウォータースクリーンライブ実際の映像
(バッスルドレススタイル)

Old meets New 東京150年の一環で開催

江戸から東京へ改称してから150年を記念して「Old meets New 東京150年」と銘打って、東京都を中心にして様々なイベントが開催されています。今回は2018年10月26~27日に浜離宮で行われた「東京150年祭」の中のイベントとして、「刻をあそぶ時空の旅 ~初音ミク Links Tokyo150~」が実施されました。

観覧料は無料で、浜離宮への入園料の300円だけで見ることが出来ました。整理券を各回配布していましたが、これは前のほうで見るのに必要だけで整理券無しでも見ることが出来ました。上映は一日4回で、屋外でやる関係で18:30・19:10・19:50・20:30の夜のみです。

ウォータースクリーンを使って巨大投影で東京タワーとコラボ

東京タワーと初音ミクのツーショット 刻をあそぶ時空の旅 ~初音ミク Links Tokyo150~にて
東京タワーとのツーショット
(東京オリンピック日本選手団スタイル)
会場となったのは浜離宮の池のほとりで、そこでウォータースクリーンを設置してライブを行いました。

刻をあそぶ時空の旅 ~初音ミク Links Tokyo150~のプロジェクションマッピング用プロジェクター
プロジェクションマッピング用プロジェクター
ウォータースクリーンの説明ですが、仕組みは非常に単純です。池の水を強力なポンプでくみ上げ、平面状に水を噴射します。それをスクリーンにみたて、プロジェクターで映像を投影します。ミクさんのライブだと横浜の赤レンガ倉庫で、Project DIVAの販促の一環で同様のライブが行われたことがあります。今回はさらにプロジェクションマッピングも加わっています。上の写真でも、左側の樹木にうっすら映像が投影されているのが分かります。写真で撮影すると夜でミラーレスの感度をかなり上げる必要があるのと、スクリーンが水であったりミクさん自身が動くのでもやっとしてますが、実際見ると結構くっきりと見ることが出来ました。

見やすさ重視のためか、マジカルミライのような全身投影ではありません。バストアップの上半身のみです。

ブルードレス初音ミク  刻をあそぶ時空の旅 ~初音ミク Links Tokyo150~より
マンション群とツーショット
バッスルドレス風初音ミク 刻をあそぶ時空の旅 ~初音ミク Links Tokyo150~より
ビルに囲まれているのが分かる
会場となった浜離宮は最寄り駅が新橋駅で、東京タワーのある芝公園ともそんなに離れていません。なので、写真のようにビル群や東京タワーと並ぶ巨大ミクさんという、サイバーパンクさながらの光景を見ることできました。これだけでも見る価値があったと思います。

野外にも関わらず良かった音響

 刻をあそぶ時空の旅 ~初音ミク Links Tokyo150~用スピーカー

 刻をあそぶ時空の旅 ~初音ミク Links Tokyo150~用スピーカー
様々なスピーカーを使用
驚いたことの一つが音響です。様々な種類のスピーカーを使い屋外であるのに関わらず、音響がとても良かったことです。音が非常にクリアでこもった感じや、聞き取りづらい音域はあまりありませんでした。演奏が録音なので、事前に詰めて調整し易かったというのもあるかもれません。

ちょっと褒め過ぎかもしれませんが、展示会場で無理やりやってるマジカルミライより音は良かったです。イベントの技術協力で、ライブ・イベント大手のヒビノが入っていて、流石は大手の力だぜ!という感じです。

超速メドレーで150年を巡る

まずセットリストですが、Twitterで「nanome」さんと有志によりセットリストが作成されているので、それを参考にさせて頂きました。

●鹿鳴館スタイル
1.鉄道唱歌「東海道」編・1900
2.花・1900
3.水師営の会見・1910
●女学生スタイル
4.カチューシャの歌・1914
5.東京節
6.東京行進曲・1929
●モダンガールスタイル
7.あゝそれなのに1936
8.東京ラプソディ・1936
●銀ブラスタイル
9.リンゴの唄・1945
10.銀座カンカン娘・1949
●青ドレス
11.東京キッド・1950
12.東京シューシャインボーイ・1951
●真知子巻きスタイル
13.君の名は・1953
14.有楽町で逢いましょう・1957
15.東京だよおっかさん・1957
●サブリナパンツルック
16.上を向いて歩こう・1961
17.コーヒールンバ・1961
18.銀座の恋の物語・1962
●フレアスカートドレス
20.こんにちは赤ちゃん・1963
21.鉄腕アトム・1963
●東京オリンピック日本選手団スタイル
22.東京五輪音頭・1963
23.東京オリンピック・ファンファーレ・1964
●サイケデリックカラースタイル
24.三百六十五歩のマーチ・1968
25.中央フリーウェイ・1976
●シルエット
26.土曜ワイド劇場OPテーマ・1997
27.太陽にほえろ!・1972
28.Friday Night Fantasy(金曜ロードショー)・1985
29.火曜サスペンス劇場・1981
30.必殺仕事人・1979
31.日曜洋画劇場OPテーマ1984
●ジュリアナファッション
36.テクノポリス・1979
33.TOKYO, GO! ・1993
34.ダンシングヒーロー
35.東京は夜の7時
●セーラー服&うさぎちゃんヘアすたいる
36.ムーンライト伝説・1992
●プリンセススタイル
37.Can You Celebrate?・1997
38.三日月・2006
●浴衣スタイル
39.千本桜・2011

全39曲でした。浜離宮が旧新橋駅のすぐそばというのもあってか、最初は「鉄道唱歌」からスタートします。数曲ごとにその時代の服に身を包み、最後は平成でミクさんの「千本桜」で終わります。20分の枠なので、それぞれの曲をかなり駆け足で繋いでいきます。この曲数の早着替えは人間じゃ相当厳しいので、ミクさんならではと言えるかもしれません。

初音ミク女学生風 刻をあそぶ時空の旅 ~初音ミク Links Tokyo150~より
女学生スタイル
マジカルミライとは違って、正直盛り上がるという感じではありませんでした。私が見に行ったのが最終日というのもあって、会場内はかなり余裕がありました。全体的に穏やかな雰囲気で、楽しい!という感じです。写真撮影もOKだったので、皆撮影してました。いつのもサイリウム組は、一番後ろで慎ましくサイリウムを振っていて、思い思いに楽しむ感じです。

サブリナパンツ風初音ミク 刻をあそぶ時空の旅 ~初音ミク Links Tokyo150~より
サブリナパンツ風
ここでも東京タワーとのツーショットです。エフェクトと洋服が相まって、とてもファンシーな感じとなっています。

 サイケカラー風初音ミク 刻をあそぶ時空の旅 ~初音ミク Links Tokyo150~より
サイケカラー風
初音ミクシルエット 刻をあそぶ時空の旅 ~初音ミク Links Tokyo150~より
金曜ロードショー風
基本的には着替えていくんですが、テレビメドレーのところではシルエットです。金曜ロードショーや火曜サスペンス劇場と、ちょっとネタに走っていて所々笑い声が聞こえました。最近の子はこのネタ分からないんでしょね…と、ちょっとしみじみです。

初音ミクセーラームーン風 刻をあそぶ時空の旅 ~初音ミク Links Tokyo150~より
セーラームーン風
セーラームーンのオープニング曲、ムーンライト伝説は他の曲よりかなり尺をとって一曲だけの専用スタイルです。やはり参加者層を考えてのことでしょうか。月明りの東京の元、ミクさんのムーンライト伝説を聞ける時代が来ると誰が想像したでしょうか。

 ジュリアナファッション風初音ミク 刻をあそぶ時空の旅 ~初音ミク Links Tokyo150~より
ジュリアナファッション風
ロングヘア―にふわふわ扇子とバブルへGO!!なジュリアナファッションです。もうちょっと太眉でもよかったかもしれません。

 ウエディングドレス風初音ミク 刻をあそぶ時空の旅 ~初音ミク Links Tokyo150~より
ウェディングドレス風
安室ちゃーん!!を意識したと思われるウェディングドレスすたいるです。ミクさんはしょっちゅうこの格好させられてる気がします。

浴衣風初音ミク  刻をあそぶ時空の旅 ~初音ミク Links Tokyo150~より
浴衣風
最後の千本桜では浴衣で終わりました。10月終わりなので季節外れになっていますが、制作時は大人の事情で夏の予定だったのでしょうか?

と、今回はこんな感じでした。整理券配布や列並びで4時間と、地味にマジカルミライみたいな気分を味わい意気消沈していましたが、ライブを見ると普通に楽しめました。ウォータースクリーンは大きく映るので、マジカルミライのような場所へのシビアさはありません。気軽に見れて楽しいので、またどこかでと沢山やってほしいものです。

2018年9月3日月曜日

マジカルミライ2018行ってきた! ライブ・企画展レポート

大阪と東京で行われた「マジカルミライ2018」のうち、2018年8月31~9月2日に幕張メッセで行われた企画展とライブのレポートです。記事の一部を修正と加筆・写真の追加をしました。
作成日: 2018.09.02/更新日: 2018.09.03

マジカルミライ2018等身大フィギュア
初音ミク等身大フィギュア
なかなか良い出来でした

ちょっと見どころ不足? 企画展

例年通り企画展も併せて行われたいました。企画展は8月31日~9月2日の日程で行われました。幕張メッセの10・11ホールを使用して、「公式グッズ販売・企業ブース・主催者ブース・同人即売会」などが行われました。

率直に言って内容としては、去年と代わり映えの無いものでした。あえて言えばテレビでちょっと話題になった、Gate Boxが殆ど並ばずに見れたのは良かったと感じたぐらいです。これだ!というものは、感じなかったのが正直なところです。なので以下は写真を何枚かピックアップしていきます。

初音ミク等身大フィギュア マジカルミライ2018 Ver.
等身大フィギュア全体像
今年のミクさんの等身大フィギュアは出来が良かったです。

初音ミク、鏡音リン・レン、巡音ルカ等身大フィギュア
CVシリーズ全員が展示
等身大フィギュアはミクさんの他にもリンちゃん・レン君・ルカさんが展示されていました。

巡音ルカ等身大フィギュア
巡音ルカ
このようにルカさんはとてもビューティフォーです。

初音ミクマジカルミライ2018メインビジュアル
メインビジュアル
メインビジュアルの大型ポスターです。

GOODSMAILE RACING SUPER GT 初音ミク ドア側面
SuperGT車のドア側面
例年通りGOODSMILE RACINGも出展しています。写真はSuperGT車のドア側面のアップです。デザインはメインテーマも手掛けるHSPさんによるものです。

GOODSMAILE RACING 鈴鹿10時間 初音ミク ドア側面
鈴鹿10時間車のドア側面
つい先日行われた鈴鹿10時間耐久レース仕様車も登場しました。デザインはゲームのキャラクターデザインなど幅広く手掛けるTonnyさんです。車体は洗浄されずレース時の雰囲気を留めていて、写真でもわかるようにタイヤのゴムの汚れなどが付着していて、レースの過酷さがわかります。今年は5位であと少しだったので、次回は入賞を目指してほしいです。

初音ミク マジカルミライ2018 スケールフィギュア
マジカルミライ2018 スケールフィギュア
スケールフィギュアのアップです。被写界深度の関係で、逆勇者パースを感じる感じになってしまいました。

鏡音リン・レン10周年記念パネル
鏡音リン・レン10周年ということで、大型の記念パネルが展示されていました。

Gatebox初音ミクデザイン等身大ポップ
Gatebox等身大ポップ
Gateboxデザインの等身大ポップがありました。家庭的?な感じを狙ってか、ちょっと柔らかめのデザインです。

初音ミク Gatebox用設定画
Gatebox用設定画
設定画も展示してありました。メイド服ではなくあくまでもエプロン姿となっています。ミクさんが何かとお手伝いしてくれる時代がくれば、いろいろ助かるんですねぇ…

と企画展はこんな感じでした。

安定感あり ライブレポート

東京でのライブは幕張メッセ11ホールで、9月1日・2日の昼夜4講演が演奏されました。

・セットリスト
曲名/作曲者/ボーカル名

01-Hand in Hand/livetune/初音ミク
02-ビバハピ/Mitchie M/初音ミク
03-METEOR/DIVELA/初音ミク
04-アンノウン・マザーグース/wowaka/初音ミク
05-ワールドイズマイン/ryo/初音ミク
06-キャットフード/doriko/初音ミク
07-アカツキアライヴァル/Last Note./初音ミク・巡音ルカ
08-愛言葉/DECO*27/初音ミク ※FTモデル使用
09-あったかいと/halyosy/KAITO
10-Nostalogic/yuukiss/MEIKO
11-on the rocks/OSTER project/MEIKO・KAITO
12-No Logic/ジミーサムP/巡音ルカ
13-ドリームレス・ドリームス/はるまきごはん/初音ミク
14-劣等上等/Giga/鏡音リン・レン
15-ロキ/みきとP/鏡音リン
16-ジェミニ/Dixie Flatline/鏡音リン・レン
17-8HIT/じーざすP/鏡音リン・レン
18-いーあるふぁんくらぶ/みきとP/鏡音リン・レン
19-リバースユニバース/ナユタン星人/初音ミク
20-Today the future/はりー/初音ミク
21-Shake it/emon/初音ミク・鏡音リン・レン
22-ODDS&ENDS/ryo/初音ミク
―アンコール―
23-39/sasakure.UK×DECO*27/初音ミク
24-砂の惑星/ハチ/初音ミク
25-Tell your world/livetune/初音ミク ※ミクパモデル使用
26グリーンライツ・セレナーデ/Omoi/初音ミク

セットリストは大阪と同様で、去年より1曲少なく全26曲でした。使用しているCGモデルは推定ですが、原則Fモデルをベースとしたものです。「愛言葉」ではmikuexpo 2016で使用された初音ミクProject DIVA Future Toneモデル、「Tell your world」ではミクパ in 関西2013で使用されたミクパモデルと思われるものが使用されています。私としては複数モデルが見れるほうが好きなので、嬉しい限りです。

去年はミクさんが10thでしたが、今年は鏡音リン・レン10thです。リンちゃんレン君パートがいつもより多めに設定されています。来年は巡音ルカ10thなので、ルカさんパートが強化されると予想されます。

モニター関係は堅実進化

モニターの配置としてはディラッドボードは16:9のものを縦にして、それを横に7枚並べています。プロジェクターはディラッドボード一枚ごとにセットしてありました。そして上部には大型のLEDモニターといつもの配置です。見にくい場面はなく、安定していました。

装飾は例年通り飾り気のない、ライトやレーザーにミラーボールと電飾中心でした。今回の特徴は、LED付きトラスがもディラッドボードを取り囲むようにひし形に配置してあることでした。「最後のミクの日感謝祭」の電球を彷彿させます。

LED付きのトラスが比較的大きな存在感を示していたのと、レーザーやフラッシュ的点滅を使った演出などもあったので、例年よりはステージの寂しさが減ったのは良かったと思います。ただ、フラッシュがあまりに強く、目つぶしで目が痛かった場面もありました。

一つあったら良かったと思ったのは、せっかくトラスをひし形にしているので、LEDを3ラインにして髪止めカラーなども再現出来れば、表現の幅はぐっと広がったと思います。

饒舌になったミクさん

昨年と同じくミクさんは割とおしゃべりでした。「ワールドイズマイン」の前では「次はみんなが大好きな曲だよ!」などと、自らハードルを上げているスタイルを繰り出してきました。これが11年目の貫禄といういうやつです。

今までライブでの喋りは限定的な方向でしたが、マジカルミライに関してはそういうことでは無くなっていきそうです。

演出はちょっと寂しい場面も

ライトを利用した演出でステージの寂しさはある程度回避できていましたが、やはり寂しい場面もありました。

ちょっとしっとりした曲などで、ライトが単調な時に上部の大型LEDモニタの内容もかなりおとなしい場面もあり、ちょっとこれは寂しい!という場面もいくつかありました。「on the rocks」みたいなやや動きが少ない曲で演出を多用しない曲の場合は、ディラッドボードにオブジェクトをいくつかがっつり表示するのも良いのかもしれません。

全体としては壁は比較的利用の余地があるので、壁に何かを投影するようにするのも良いと思います。

逆にスモークの使い方は良かった

演出で「Hand in Hand」の実写パートは2018仕様に変更されていて、その点は気が利いているなと思いました。「ジェミニ」では、レーザーを使って天井にふたご座を表示していたのは良かったと思います。

他に良かったと思ったのはスモークを使うタイミング2曲だけと、非常に限定したことです。装飾や演出装置を限られたものにしているので、リンちゃんレン君パートでは10周年を記念する場面が強調されたと思います。

11年目にふさわしい曲となぜそこに入れた!という曲

オフィシャルCDにも入っていた「リバースユニバース」ですが、昨年10周年記念の時にリリースされた曲で、11年目にちょうど良い曲だと思います。歌詞は長くVocaloidを知っている人ほどクスっと出来る曲で、このネタはこのタイミングでないと生きないと思います。

ちょっと脱線すると歌詞には伝説の「ひっくり変えるよ、当然」のパロディも入っているのですが、現実にはまだそこまでは行っていないなあ、なんて思まいました。とは言っても、音楽業界がスピンしてクラッシュしていろいろぶっ壊れたぐらいの変化は、良い意味でも悪い意味でも起こった気がします。

最後になぜそこに入れた!と前回も突っ込んだこととして、メインテーマがアンコールに入っていることです。オフィシャルCDにも当然入っていて、企画展でもプッシュされている曲なのに、建前上あるか無いか分からないアンコールに入れるのはやはりどうかと思います。

とまあこんな感じでいろいろ書きましたが、全体としては今年も楽しめました!来年もマジカルミライに参加したいです!マジカルミライ2019は、東京と大阪で開催の予定です。

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