2017年9月4日月曜日

10周年の節目 マジカルミライ2017ライブ編

2017年9月1~3日の期間で行われたマジカルミライ2017年のライブについてレポートします。企画展編の記事は次回となります。

初音ミク10周年のライブ

初音ミクマジカルミライ2017の看板
今回のライブは初音ミク10周年の節目に行われたライブとなりました。初音ミクは2007年8月31日に発売されたYAMAHAのVOCALOID 2歌声音声エンジン採用した初めの製品で、その後のボカロブームを牽引することなりました。2017年9月現在の最新版は2016年8月31日発売のVOCALOID V4Xを採用しているものです。初音ミクの単独ライブとしては、2010年のミクの日感謝際より7年目となります。

※アニメロやミクFesは単独じゃないので、一応ミクの日感謝祭が最初としました。

3日間開催

今回の「初音ミク マジカルミライ2017」は9月1日~3日に、千葉県幕張メッセで開催されました。ライブは1日目が夜公演のみ、2・3日目が昼夜の2公演でした。ライブと同時開催の企画展も3日開催で、公式物販や企業の出展ブースにイベントブースでの有料・無料のミニライブが開催されました。

あまり変わらないライブ

今回もライブは楽しかったし良かったです。ですが物足りなさを感じる面も多々ありました。ちょっとネガティブな記載も多くなりますが、楽しんだ上での物足りなさというスタンスで書いていきたいと思います。

初の日にちごとのセトリ

・セットリスト
曲名/作曲者/ボーカル名

01-みんなみくみくにしてあげる♪/ika/初音ミク 
02-ストリーミングハート/DECO*27/初音ミク 
03-エイリアンエイリアン/ナユタン星人/初音ミク 
04-Singularity/keisei/初音ミク 
05-ヒビカセ/ギガれをる/初音ミク 
06-ツギハギスタッカート/とあ/初音ミク 
07-スイートマジック/ろん×Junky/鏡音リン
08-脱法ロック/Neru/鏡音レン
09-ドクター=ファンクビート/nyanyannya/KAITO
10-忘却心中/OPA/MEIKO
11-どりーみんチュチュ/emon/巡音ルカ 
12-Birthday/ryuryu/初音ミク

―1日目―
13-サイハテ/小林オニキス/初音ミク
14-メランコリック/Junky/鏡音リン
15-右肩の蝶/のりぴー/鏡音レン
16-リモコン/じーざす (ワンダフル☆オポチュニティ!)/鏡音リン・鏡音レン
17-ダブルラリアット/アゴアニキ/巡音ルカ
―2日目―
13-えれくとりっくえんじぇぅ/azuma/初音ミク
14-Fire◎Flower/halyosy/鏡音レン
15-ココロ/トラボルタ/鏡音リン
16-いーあーるふぁんくらぶ/みきとP/鏡音リン・鏡音レン
17-ルカルカ★ナイトフィーバー/samfree/巡音ルカ
―3日目―
13-千本桜/黒うさP/初音ミク
14-右肩の蝶/のりぴー/鏡音レン
15-孤独の果て/光収容/鏡音リン
16-いーあーるふぁんくらぶ/みきとP/鏡音リン・鏡音レン
17-ダブルラリアット/アゴアニキ/巡音ルカ

―バンド紹介―
BGM:nyanyanyanya/daniwellP/ボーカル無し

18-気まぐれメルシィ/八王子P/初音ミク
19-Today the future/はりー/初音ミク
20-なりすましゲンガー/KulfiQ/鏡音リン・初音ミク
21-Shake it!/emon/初音ミク・鏡音リン・鏡音レン
―アンコール―
22-メルト/ryo/初音ミク
23-砂の惑星/ハチ/初音ミク
24-39みゅーじっく! (マジカルミライ2016テーマ)/みきとP/初音ミク
25-Hand in Hand(マジカルミライ2015テーマ)/livetune/初音ミク
26-DECORATOR/livetune/初音ミク
―ダブルアンコール―
27-ハジメテノオト(合唱)/malo/初音ミク
※間違っていたらすみません

ライブは全27曲で約2時間という内容となっていました。ライブの一番最初とダブルアンコールが、初音ミク楽曲の中でも初期のものを選んだのは、やはり10周年というのを意識したのだと思います。去年はさっぱりしたノリやすい曲という方向性を感じましたが、今年は曲調としては特にそういったのはなかったと思います。

曲数は全ての日で同じですが、13~17曲目が日によって違いました。最近のマジカルミライは何度も来る人も多いでしょうし、サプライズとしては良かったと思います。ただ、年1・2回のライブで遠方からであったりと、来場出来る日が限られる人も多いと思います。ミクさんのライブは誰でも安心して見れるという良さもあり、セットリストが同じだからこそ安心出来るというのもあると思います。おまけに告知も無かったのを考えると、悪い面でもあったと思います。

代り映えのない演出だと思ったら…

スクリーンはディラッドボードと上部の大型LEDディスプレイという、マジカルミライおなじみのものでした。ディラッドボードは4:3の物を縦に7枚並べ、その後ろにそれぞれプロジェクタが配置されているようでした。基本的には非常にくっきりしてい見やすかったのですが、右端の座席で見ている時にミクさんが左端に行ったときなどはかなり薄くなって見辛い場面もあったので、まだ改善余地はありそうに思えます。

ステージ全体としてはディラッドボードを挟んでバンドが配置され、バンドの後ろから上部にかけてトラスが組んである感じです。バンドは右側にキーボードとギター、左側にギターとベースとドラムという配置でした。トラスはムービングライト・レーザー・ミラーボールなどのスタンダードな機器以外、特に飾りなどないシンプルなものでした。

音響はライブ会場向けではない幕張メッセなので、良い印象はありませんでした。特にギターの音が浮いてしまっている印象です。

演出は大型モニター中心

ムービングライトやレーザーなどの光物以外はトラスにこれといった飾りつけがないので、演出はディラッドボード上の大型LEDモニターが中心でした。曲に合わせた映像が流れたりです。演出の中心が一つになってしまっているので、嵌っている曲とそうでない曲の差が大きく感じました。それ以外としてはディラッドボードに演出が少しされる曲があるぐらいです。

今回気になったのはKAITO兄さんとMEIKO姉さんの曲です。どっちの曲でもの上部のモニターに表示される映像は単調なものでした。ミクさん中心のライブなので、どうしてもほかのキャラの曲は少なくなります。特に二人は一曲ずつしかありません。なので、もうちょっと凝った映像にしたほうが良かったんじゃと思います。特に「ドクター=ファンクビート」ではKAITOは衣装が用意されているのに、コーラスなどのサブのレンとMEIKOはノーマル衣装というアンバランスさです。もうちょっと何か…と思いました。

感謝祭ではミクさんという歌手が中心であり、飾りつけはあまりしないという方向性だったっと思います。マジカルミライは感謝際の流れも汲んでいるのもあるのか、演出はシンプル目です。感謝祭で使っていた会場は比較的小さかったのもあって、シンプルなものでも十分だったと思います。対してマジカルミライはアリーナクラスの大規模な会場中心で、シンプルなデザインだとステージが寂しい印象を受ける部分があります。そろそろスクリーンの周りの演出も、見直しても良いのではと思います。

泣いたミクさんどう思う?

十分楽しめた反面いつものマジカルミライだなあと思っていた中で、唯一衝撃的演出だったのはライブ最終日の最終公演のダブルアンコール後にミクさんが泣きながら10周年の感謝を言うという場面です。

この演出はミクパでも一度行われたことがあり、大不評になったものです。様々な意見や見た人それぞれの気持ちがあると思いますが、私なりにざっくりまとめるとこれは当時のミクさんに対する認識から来たものだと想像しています。ミクさんはヴァーチャルな存在である反面、スクリーンを通してそこに居るというのがライブです。そしてその頃のミクさんは様々なキャラ付けされていても、作品ごとにボカロPや絵師たちの様々な感情を代弁しているという要素が強かったと感じます。なのでミクさんが泣くというのは、あくまでもミクパ演出であり、ミクさん自身のものではないという印象を受けた人が多かったのかなと想像しています。ミクパ自体も一回目が、スクリーンをディラッドでなくリアプロジェクションにしたり運営がずさんだったなどのこともあり、暫くは良い面も含め否定的印象が強かった風潮がありました。その影響が実際の演出の評価以上にマイナス評価を与えたのも、間違いないと思います。

そういった以前のことを考えると、今回の演出が受け入れられるかは興味深いところです。私自身はポジション・ネガティブ両方を同じくらい感じ、どちらともいえないと感じました。ミクさんが人間で10周年の節目のライブ行ったと思えば、泣くのも自然かなと思います。その反面ミクさんのテクノロジー的な部分に魅力を感じて来たこともあり、人というよりは初音ミクという歌声を通して人々の気持ちを伝えるアンドロイドと感じる部分もあります。そもちろんアンドロイドが泣いたって良いのですが、絶対泣くかは疑問です。人ではないドライな部分もミクさんの魅力だと思うので、うーんという印象も感じました。

と、こんな感じでレポートしてみました。私も初音ミクに出会って10年で、本当によくここまで来たなという感じです。ボーカロイドというツールとして残っていても、初音ミクという存在が10年後に残っているとは思ってもいませんでした。これからも20周年30周年と活躍してくれることに期待したいです。

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